TIG溶接時の留意点-フェライト系ステンレス鋼
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tig 溶接とは
tig 溶接とは、タングステンを電極に用いて溶接を行うものですが、tig 溶接は...
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TIG溶接においては、トーチシールドやアフターシールド、バックシールドといった、溶接金属のシールドが大変重要になりますが、このTIG溶接におけるシールドが不十分な場合、溶接金属中に空気中の酸素および窒素が吸収され、溶接部の強度低下を招きます。
特に、フェライト系ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼に比べて溶接部の機械的特性は、O、N量に非常に敏感であり、シールドガスが不十分な為にこれらの元素に汚染された場合は、靱性や延性が著しく劣化し溶接強度が低下することが確認されています。
ステンレス鋼においては一般的にO量およびN量が増加すると遷移温度の上昇、上部棚エネルギーの低下により靱性が低下します。同時に、溶接金属中にO、N量が増加すると金属の耐食性の劣化を促進させてしまいます。
なお以上のように、フェライト系ステンレス鋼溶接金属の特性がO、N量に非常に敏感な理由としては、フェライト系ステンレス鋼は、Nの固溶度が極めて小さく、かつ、合金元素の拡散速度は大きいことが挙げられます。
要するに、Cr窒化物等を析出しやすいといえるわけです。また、Oの増加によって溶接金属中に1μm以上の酸化物系介在物が増すとともに、フェライト系ステンレス鋼溶接金属は凝固後に変態を起こさないため、結晶粒が極めて粗大化し、結果的にこの結晶粒界の粒界酸化が起こりやすいためと言われています。
こういったことから、フェライト系ステンレス鋼をTIG溶接する際には、トーチシールドにより溶融池を完全に大気から遮断する事が非常に重要となります。合わせて、アフターシールドを併用してトーチシールドを補ってやり、かつ、凝固直後の溶接ビードを約300℃程度に下がるまで大気から遮蔽し、耐食性の劣化の観点からも溶接部にテンパーカラーが付着するのを防止する必要があるといえます。そしてさらに、裏波ビードを形成し、大気を遮蔽するためバックシールドを行う事も必要です。
以上のように、TIG溶接においては大気による溶接部汚染を防止する上でシールド対策は極めて重要であるといえます。
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